ご褒美と贅沢、地味な生活。
ちょっとした贅沢。
ちょっとした計画。
今日は卒論を提出しました。
12月にトライアングルが終わり、その後クリスマス付近に4日程家に篭り書き上げた卒論がやっと教授のもとに届き、とりあえず受け取ってもらえました。
正直年明けからはあまりいじってないけど、それでも気掛かりではあったのでやはり提出し終わると気持ちがちょっと楽になります。
提出時にはファイル綴じて出すんですが、確認不足も甚だしく、半分しかページ数ないまま提出してしまいました。
「あれ、これ途中までしか・・・」
「そうですね、途中までしかないですね・・・ん?」
結構焦りましたが、まあなんとかなって良かった。
データは常に持ち歩きましょうね。
そして確認は怠らないようにね。
耳が痛くなる寒さの中、わざわざ一時間もかけて学校に行ったけどほんの10分ぐらいで終わってしまい少し拍子抜けでしたが、まあ長く掛かるよりは数倍マシだ。
心晴れやかに帰り道を歩きました。
帰り道、考えました。
「何かご褒美でも買おうか?」
特に突飛な発想でもない。
頑張った自分にご褒美でもしようという魂胆。誰にでもある、インスタ映える女性によく備わってそうな本能の一種。
別に自分がそう思っても不思議ではない。
でも、答えは出ませんでした。
何も欲しいものがなかった。
正確には、自分の頑張りに合っていると思うものがなかった。
欲しいものはどれももっと結果を出した時にゲットするものではないかと思えた。
思えば前からそうだった。
自分へのご褒美が分からない。
よく頑張った自分に時計を買う、本を買う、服や鞄、靴を買う。
美味しいレストランに行く、旅行に行く、友達と遊ぶ。
そのどれもが、自分にあげるには贅沢だと思えてしまう。
より正確に言えば、それらのために頑張ろうと本気で思えない。
設定することは良いが、それが本気で自分のやる気を引き出し実力を発揮してくれると思えないんです。
人によって違うのは重々承知しているが、自分にとってはそうなんです。
僕は未だに自分のやる気の源が何か分かっていない。
今まで部活動でキャプテンをし、それなりに勉強を頑張り、マジックに出会いのめり込み、コント公演を3回、パフォーマンス公演を1回行った。
どれも自分にとっては大きな出来事だし、どれも自分の中でとても大変だった。
でも、それらを振り返ってもどうして自分が頑張れたのか正確に分からない。
何かが欲しいと思ってご褒美を設定してたことは多分なかった。
つまり「その先の快楽のための努力」をしてこなかった。
結局僕は、その瞬間の楽しさだけで生きている気がする。
部活では仲間と声を出し合ってボールに飛び込むのが好きだった。
勉強は好きな音楽を聴きながらノートが埋まっていくのが好きだった。
マジックは地道な技術の練習と面白い話を絡ませるのが好きだった。
コントはお客さんが笑ってくれる瞬間や作る過程のボツのくだらなさが好きだった。
どれもその「瞬間」にフォーカスしたものだった。
それ以上でも以下でもない、その瞬間が好きだった。
だからその快楽をもう一度味わいたくて同じことに挑戦しようとするのかもしれない。
4度も赤字の公演を行ったのも、きっとそういう理由だと思います。
つまり僕は、その先のご褒美がいらない人間なのかもしれない。
その瞬間が面白ければそこで頑張れる、そういう仕組みなんだろう。
「これが終わったら結婚するんだ」って時にも、多分僕はその瞬間だけを考えて生きるんだと思う。
先はもちろん楽しみだが、根源的な動機にはならない。きっと。
それもこれも、自分のやりたいことをやっているからだと思います。
自分が好きなことだけを、または好きな人だけと、しているからでしょうね。
この先それが崩れた時、僕はその先のご褒美を楽しみに頑張るかもしれない。
その時、人生が楽しいのかどうかは、この瞬間には分からない。
仕方ない、今しか見えないのだから。
結局帰り道、駅前のカツ丼屋に行きました。
いつも500円で食えるものばかりでしたが、今日は680円の厚切りロースカツ丼にしました。
美味しかった。
僕のご褒美はこんなぐらいで良いんだと、改めて思いました。
ちょっとした贅沢。
ちょっとした計画。
それを考えるのが好きなんです。
ちょっとずつ良い生活に出来たらなあと最近考えます。
きちんとした時間に寝て早めに起きようとか、風呂から上がったらストレッチをしようとか、毎日日記をつけて1日を振り返るようにしようとか・・・
挙げだしたらキリがないけど、そういった「ちょっとした挑戦」ってのが好きです。
めちゃくちゃハードルが高いわけじゃないけど、今までの自分には出来なかったこと。そういうことを出来るようになりたいなと思うわけです。
結局のところ、自分は瞬間に集中するのが好きで、ちょっと背伸びをするのが好きなんだろうなあ。
自分の手の届く範囲をしっかり、楽しく、幸せにしたいんです。
ご褒美と贅沢と、地味な生活の話でした。